本間のコラム(2) 弁護士感動! 普通の家族

実例・コラム


「弁護士感動! 普通の家族」

いつものようにセミナーを行い、その後個別相談をさせていただいたお客様の話です。

後日お姉様ともお話し合い、いよいよご両親との面談となりました。
信託の内容により、今回は私どもの顧問弁護士も同行したのですが、なんとお母様が玄関の外で今か今かとお出迎えしてくださっていたのです。
弁護士と2人大変恐縮いたしました。

お母様がゲートボールで全国大会に出場したお話など、ひとしきりお聞きした後、『これからお2人が万一認知症や介護になった時のために、娘さんに預金の一部とご自宅を託されてよろしいですか』とお話させていただきました。
事前に娘さんからも丁寧な説明をしてくださっていたようで、『是非お願いします。』とのお言葉がいただけました。
終始和やかで温かいご家族の話し合いの場となりました。

帰りの電車の中で、弁護士がしきりに『いいご家族でしたねぇ。』『あんなご家族に会った事ない。』などと話していて、「先生は辛い家庭環境で育ったのでは?」とも思いましたが、もちろんそうではありません。
よく考えれば当たり前のことなのですが、弁護士が仕事する時というのは、争いや揉め事となったご家族の相談がほぼ100%なのです。
そこへ今回初めて、いい意味で普通の温かいご家族の話し合いの場に立ち会っていただいた訳です。
対して、通常私たちは、揉めているご家族へのご説明はむしろごく稀です。

改めて、家族信託で一番大切なことは「家族の気持ちがひとつとなること」と感じました。
そしてまた普通のご家庭をひとつひとつ訪問する度に、この仕事のやりがいを思い出すのです。